個人事業主として独立した人のうち、約37%は1年以内に廃業すると言われています。10年後も生き残る人は、なんと10人に1人(・□・;)

僕も独立して1年半が経ちました。なんとか生き残ってはいますが、今ならこの”廃業率の高さ”にも納得がいきます。
今回は、これから独立を目指す人に向けて「ペーペーだからこそ伝えられるリアルな実感」をまとめました。
そんな独立に興味ある人は、ぜひ読んでみてください。
仕事選び編
1.「稼げそう」で選ばない
独立を目指すと、多くの人は副業から始めると思います。最初の一歩でついやりがちなのが、「とりあえず稼げそうなこと」を選んでしまうこと。
でも、それって本当に長く続けられますか?
好きでも得意でもない仕事を、何年も続けるのは本当にしんどいです。FIREするほど稼げればいいかもしれませんが、そんなに簡単ではありませんし、そもそも嫌な仕事で月100万円以上稼ぎ続けるモチベーションなんて僕にはありませんでした。

僕も1年で飽きました!なので、路線変更しています。
2.好きや得意な仕事を選ぶべき
だからこそ、「好き」または「得意で苦じゃない」仕事を選ぶのがベストです。
「好きなことで都合よくお金が稼げる気がしない」と不安になる人もいると思いますが、「好きでもない仕事で大金を稼ぐ」努力をするより、「好きな仕事で生活できるようになる」努力をしたほうが人生の満足度は高いんじゃないかと。
好きな仕事なら長く続けやすいですし、人生を楽しめるかと思います。このあたりの考え方は、有名ブロガーのヒトデさんも著書で語られていました。

廃業率が高いのも、その仕事に飽きて続けられない人も多いんじゃないかと個人的に思っています。
稼ぐ編
1.稼ぎたいならスキルより営業力
独立後、「もっとスキルをつけなきゃ!」と勉強に走りがちですが、実際に稼いでいる人はとにかく行動しています。
スキルが高いから稼げるのではなく、『営業力』があるから稼げるんです。
「ちゃんとできるか不安…」そんな気持ちを押し殺して仕事を取りに行く。仕事をもらいながら死に物狂いでスキルを磨く。稼いでいる人たちってそんな人ばかりです。
2.泥臭くが稼ぐコツ
また、実際に稼いでいる人ほど、泥臭く行動しています。
要は、クライアントに気に入られるために全身全霊で仕事に取り組んでいます。

上司の顔色を伺うサラリーマンと何が違うのよ?と何回自分で思ったことか。
フリーランスのキラキラ生活は幻想です。少なくとも、月100万円稼いでいる知人たちはめっちゃ泥臭かったです。
人間関係編
1.会社員以上にコミュ力が必要
「会社の人間関係がしんどいから独立したい」という人も多いですが、実はフリーランスは会社員以上にコミュ力が必要です。
業務委託は、相手が気にらなければ即契約終了。クライアントも人間ですから、仕事をするなら気が合う人とやりたいのが正直なところですよね。
ノリやテンポ、信頼感がなにより重要です。
「今の担当を変えたい」という理由で、僕もクライアントから仕事をもらったこともありますし、逆に、突然クライアントからの連絡が途絶えて仕事を失ったこともあります。
2.人間関係が希薄に
独立すると職場という居場所がなくなるため、途端に出会う人が少なくなります。だから人間関係が希薄になりがちです。
僕も「あれ、今日誰とも喋ってないな…」という日が増えました。
1人で過ごすのが平気なタイプでも、それが1年、10年続くとやっぱり寂しいものです。自分から積極的に人と関わる仕組みを持っておかないと、孤独感にやられることもあるので注意です。

趣味でもいいのでコミュニティを持っておきましょう。
メンタル編
1.貯金はなにより精神安定剤
独立前に最低でも1〜2年分の生活費を貯めておくことを強くおすすめします。
お金に余裕があると無理な案件を断れたり、強気で値上げ交渉ができたり、何よりメンタルの安定に直結します。
僕は約5年分の生活費を貯めて独立したことで、少々の収入の波でも冷静でいられました。「選べる自分」でいられることは、かなり大きな安心感になります。
2.独立=自由とは限らない
「自由に働きたい」と独立を志す人は多いと思います。僕もそうでした。
でも実際は、自由とはいえない生活が待っています。
とくにクライアントワークを主事業にする人は、相手の都合に合わせて動かなければいけないし、相手の要望を優先させなければいけない場面が多くあります。会社員と違ってクビにされるリスクがあるぶん、会社員のときより言いたいことが言えないこともあります。
複業を推進している楠木さんの著書では、下記のように書かれていました。
独立起業するということは、自分の思った通りに事が運べるようになることではありません。ここを勘違いしている人もいます。そもそも相手に仕えることが仕事なのです。相手のやりたいことのために自分が相手に貢献することです。~~~起業か会社員のどちらが自由にやれるかではなく、自分はどの分野で他人の役に立つことができるかがポイントになります。
「自分が喜ぶように、働けばいい。」

いまなら首がもげるほど激しく同意できます。
3.ブレーキを踏まない覚悟を持て
独立すると、働く時間もやり方もすべて自分次第。その分、迷ったり立ち止まったりしやすくなります。
「やっぱり違うかも」「今月はここまででいいかな」など、ついブレーキを踏みたくなる場面はたくさんあります。
でも、軌道に乗せるまではできるだけ止まらずに走り続ける覚悟が必要です。僕自身、この覚悟が甘くて中途半端になってしまいました…。
悩むことはあっても、数年間は”進み続ける力”が求められます。

4.「家族のため」なら独立しないほうが良いかも
独立の理由として「家族のために稼ぎたい」「子どものそばにいたい」と言う人もいます。僕も同じ気持ちでした。
でも実際には、家族のために独立すると逆に家族との時間が減ることもあります。しっかり稼ぐなら、夜も土日も働く覚悟が必要になるからです。
そこそこの収入でいいなら、ホワイトな会社に転職するほうがよっぽど安定して家族との時間を確保できます。
「家族のため」は大切。でもそれだけでは独立を乗り越えるのはしんどいかも。「自分のため」に独立する理由を考えてもいいかもしれません。
【まとめ】独立前に知っておきたいリアルな話
この記事で伝えたいことは以下のとおりです。
ここまで少し厳しめな現実をお伝えしてきましたが、「自分で選んだ働き方」には確かな充実感があります。
僕自身は近いうちに会社員に戻ることになりそうですが、独立したことに後悔はありません。向き不向きは別として、会社員では得られなかった多くの学び・経験と、自分自身を見つめ直すチャンスに恵まれました。
もし今、少しでも独立に興味があるなら、自分の感情や価値観と向き合うところから始めてみてください。きっと、自分なりの「納得できる働き方」が見えてくると思います。
ではまた。
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